その1 「匠の継ぎ柱」  2010.12.15
 今回は家の中枢である柱の匠修復術を紹介します。

 
 金輪継ぎ 左・右両木ともにまったく同形である。材の中央のあご面を接合し、材軸方向に移動させる。次にあご面の間にできた間隙に込み栓を打ち込んで材を緊結する。
 
大阪城の大手門控柱  大阪城の大手門控柱に見られる継手である。蟻面にそって、斜めにすべらせながら、矢剥ぎを残す。
四方かま継手 45度方向に2個のかまをつくる。縦ではなく斜めの方向から差し込むので、4面に同じかまが見える。柱面の肉が薄い為、高度な製作技術が必要である。 今では実務より大工自慢の腕の見せどころの技。 鎌繋ぎ 鎌継ぎは、男木の先端に蛇の鎌首のような台形のほぞを持った継手である、腰掛け鎌継ぎは、男木を受ける部分に腰掛けを設けたもので、土台、大引、胴差し、軒桁、母屋などに広く用いられている。
目違いは、材のねじれを防ぐために、腰掛け部分に目違いほぞを付けたものである。
 
 竿車知継ぎ 材端に作った長い枘(ほぞ)を他の木材の枘穴に差し入れ、さらに車知栓(しゃちせん)を打ち込んで固める継ぎ方。

  以上、継ぎ柱の匠の技の一部です。現物を見ても、なんでこれが継がるの?まるでパズルの様です。
昔ながらの匠の技も。近代住宅になればもう見られないかも?観られるのは今だけかもしれませんね?


 
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